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ブログ名
『黒澤映画ゼミナール』〜黒澤明的リーダーの条件〜
ブログ用ニックネーム
丑四五郎

自己紹介

拝啓 黒澤明 様
『羅生門』でグランプリを受賞した後
世界に恥ずかしくない映画を
と作られたのが『生きる』でした。
『生きる』の次が『七人の侍』ですから、
志村喬さんを初主演にたてることは大冒険で
スタッフの誰もが心配したそうです。
志村さんご本人にとっても大きなプレッシャーで
役を演じるにあたって大変苦労されたそうです。

しかし、完成してみれば大ヒット。
後にアメリカのテレビで放送された回数が
黒澤映画の中で一番多いという作品でもありました。

「こんな(白いウサギの)物でも作っていると
日本中の赤ちゃんと友達になった様な気がするわ。
課長さん(志村喬)も何か作ってみたら?」
「・・・もう遅い・・・わしには時間がない。・・・いや、まだ遅くない」
とつぶやいてウサギの玩具を胸に抱くと
レストランの階段を駆け下りていく。
彼の背後で歌われるハッピーバースデイの声。

この階段と背後の歌声は撮影現場で黒澤監督が思い付き
共同執筆だったシナリオの段階ではなかった演出だそうです。

人生の復活
主人公が死人から蘇えった瞬間でした。

命の木を得たとき(キリスト再臨の日に)
死人は蘇えり、再び生きるであろう。

という新約聖書の一節が思い出されるシーンでもありました。

『羅生門』の樵(志村さん)が
盗んだ短刀の罪滅ぼしに捨て子を育てる、
と決意した瞬間と同じ場面です。

『生きる』以降の主人公はみんな同じ瞬間に決意して
百姓を助けたり、『七人の侍』
被爆から家族を救おうとしたり、『生き物の記録』
姫を助けようとしたり、『隠し砦の三悪人』
若侍を助けたり、『椿三十郎』
他人の子供を助けたり、『天国と地獄』
し続けます。

まるで『羅生門』で拾われた赤ん坊が成長し、
世間に恩返ししていくような役を
三船敏郎が演じ続け、
『赤ひげ』では加山雄三演じる青年にそのバトンを渡します。

「『乱』の撮影風景を残して、後世に伝えたい」
とおっしゃった黒澤監督自身が
『羅生門』の赤ん坊の生まれ変わりなのかも知れません。

その遺言を全うすることが、私に与えられた使命だと考え
YouTubeで『乱』の撮影現場記録を世界に無料配信している
丑四五郎でございます。      敬具

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