没後10年BS2黒澤監督版『天国と地獄』を観てテレ朝版『生きる』ドラマ2本立は黒澤プロから企画か?

と、そんな疑問を持つに至った。

黒澤 明 ドラマスペシャル 生きる
東宝
2008-01-18

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黒澤映画のリメイクを演出したいと申し出るプロデューサーやディレクターがテレビ界に居たとは信じがたいからだ。

黒澤演出版『天国と地獄』や『生きる』を繰り返し観て感動し、リメイクしたいと黒澤プロに申し出る無謀な演出家や制作者、脚本家は今まで黒澤ファンに居なかった。
そんな企画を黒澤プロが許可すると考える事自体が素人の企画だ、と一笑に付されるに決まっているからだ。

黒澤プロから許可が出たとして
「高額な著作権料を払ってでもやるべきだ」と各テレビ局を説得して回るパワーを、
オリジナル版を観れば観るほどその企画者は失ったはずだし、
その企画者に依頼された演出家や脚本家は繰り返し観て再演出、リライトプランを立てようとすればするほど
「リメイクはナンセンス」と判断しただろうし・・・。
だからこれは
黒澤プロ側からテレビ局に持ち込んだ2本立て連日放映企画に違いない、
という推論が湧いてきた。

何より、『生きる』のドラマ版演出を、
あの小泉堯史監督映画監督が断ったという裏話があった事を耳にしたから、
その疑惑は確信に変った。

オリジナル版を熟知する者ほど、そのリメイク版ドラマの演出・制作を引き受ける事を
神の聖域を侵すことであるかのごとく考えていた事が分かる。

では黒澤プロは如何なる動機(企画意図)で
『天国と地獄』『生きる』のドラマ化2本立てを、テレビ局に持ちかけたのだろうか?
黒澤組スタッフの共感を得る訳もなかったこの企画を、何を根拠に成功すると説得したのだろうか?

没後10年企画の黒澤映画全作品デジタル・ハイビジョン放映の企画が
先にあったのではないだろうか?

リメイク版が駄作に終われば終わるほど、オリジナルの価値は見直される。
NHKBS2へ持ち込む映画版一挙放映の企画に注目を集め、成功させるためにその踏み台にする上で考えられたのが黒澤映画リメイクドラマ化の企画だったのかもしれない。

『椿三十郎』の再映画化も、『隠し砦の三悪人』のリメイク版もしかり。
黒澤プロ側が積極的に動かなかったら、その企画の実現は不可能だったはず。

AK100プロジェクトの前哨戦がNHKに持ちかけた没後10年企画だと考えると、
リメイクドラマ企画の動機が見えてくる。

黒澤映画を日本人の記憶から消さない為には、たとえ悪者になっても、
そんなしたたかな企画を考案しつつ
かつて黒澤監督や黒澤プロに負わされた不当なる借金を、
テレビ界から奪わないとやっていけないのも現実だ。

黒澤プロを責める気はない。
メイキングオブ『乱』原版のビデオ保管費を誰も出してくれなかった悲劇の原因も、
その費用を出すほどのヒットをさせなかった日本映画界の産業としての構造的欠陥、
興行収入配分計算法を責めるべきだろうし・・・

つづく

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