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黒澤明監督の映画『乱』の制作過程を記録した450本150時間におよぶビデオのマスターテープが存在した!
撮影から約35年。経年劣化が進行しつつあるマスターテープの映像をデジタルデータに変換・保存し、
黒澤明の映画づくりの実像を後世に伝えたい!

黒澤明 とは?
『羅生門』『七人の侍』『生きる』など、数々の名作を世に送り出した映画監督・黒澤明。
その作品群は世界中の映画監督に影響を与え、黒澤作品のストーリーや設定を取り入れた作品も多数つくられています。
複数のカメラによる同時撮影(マルチカム撮影)や、リアルな表現を追求した演出など、黒澤明が生み出した手法の数々はその後のスタンダードとなり、今なお世界中の映画監督や映像作家たちに多大な影響を与え続けています。

『スター・ウォーズ』
ジョージ・ルーカス 監督 自身 『隠し砦の三悪人』 からの 影響に 言及している 作品 。




『 荒野の七人 』
『七人の侍 』を西部劇に 置き換 えた 作品。

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黒澤明は、自身の映画づくりについて語ることを好みませんでした。映画は観るものであり、作品自体で評価されるものである。言葉で説明するものではない。そういった思いから若い頃は「良い映画とは何か?」「黒澤映画の制作のポイントはどこにあるのか?」といった類のインタビューには明言を避けていました。 また、部外者の立ち入りを嫌ったため、黒澤映画の制作過程や撮影現場の様子は、その場に立ち会った者しか知ることができませんでした。
ところが……。 黒澤映画の製作過程を克明にとらえた450本150時間におよぶ記録映像(ビデオのマスターテープ)が存在するのです!

異例のビデオ撮影
1984年から1985年にかけて、映画『乱』の撮影が兵庫県、熊本県、大分県、静岡県(富士山)など日本各地でおこなわれました。

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当時すでに74歳を迎えていた黒澤明は、これが最後の作品になるかもしれないという思いがあり、自身の映画づくりを若い世代に伝えることを考えはじめていました。
そのため『乱』のロケではインタビューや取材に積極的に応じ、撮影現場へのムービーカメラやビデオカメラの立ち入りを一部に限り許可したのです。
ビデオ撮影が許されたのは、当時まだ20代の若者たちでした。海外で注目されはじめていた映画のメイキング映像の撮影を関係者に直訴したところ、幸運にもロケへの同行を認められたのです。
若者たちは、当時登場したばかりのポータブルタイプの業務用ビデオカメラとレコーダーをロケ現場に持ち込み、映画スタッフと寝食を共にしながら『乱』の制作過程を記録していきました。
メンバーの一人・河村光彦は関西学院大学に通う学生で、自主制作映画の経験はあったもののいきなりのプロの現場にとまどいつつ、黒澤組の一員としてビデオ収録に従事しました。
150時間におよぶマスターテープには、黒澤明の映画づくりのポイントを解き明かす上で手がかりとなる重要なシーンがいくつも記録されています。 たとえば、NGを出してしまう俳優に根気づよく演技指導を繰り返す黒澤明の姿があります。そこには一般的なイメージである「怖い監督」の姿はありません。 「このシーンはこういうことだから、そういった演技になるはずはないだろう? こういった演技だろう?」と、まるで教師が生徒を教え諭すような姿があります。
また、リハーサル風景だけでなく、通常は撮影が許可されない本番撮影の様子も記録されています。(ムービーカメラは音がするため本番撮影は許可されなかったが、ビデオカメラは無音のため許可された) 黒澤明の「よーい、スタート」「カット、OK!」という肉声が入った、貴重な本番シーンが多数残されています。
ほかにも、武士や馬が多数登場する時代劇ならではのシーンや、富士山の御殿場口新五合目に設営した実物大の城のセットを大軍が取り囲み炎上するスペクタクルシーンなども記録されています。

公開はわずか 1パーセントのみ。
マスターテープは90分間に編集され、1985年に「メイキングオブ乱」というビデオ作品(VHS・β)として発売されました。※同作品は2016年発売の「乱 4K Master Blu-ray BOX」の特典DVDに収録。
しかし、公開されたのが90分間ということは、150時間のマスターテープのうちのちょうど1パーセントです。
時間の制約から、残り99パーセントの映像は使われず、日の目を見ることはありませんでした。
河村光彦は、膨大なマスターテープに記録された残りの貴重な映像が、いずれなんらかの形で公開される日が来るのではないかと期待していました。
しかし、その日は訪れませんでした。編集作業などで運搬・移動が繰り返されるうちに、マスターテープは所在不明となってしまったのです。
当時、編集作業が終われば使用されなかったフィルムやビデオテープは処分されるのが通例でした。このマスターテープも、保管するには大量で倉庫代がかかるため廃棄されてしまったか、他の撮影に再利用され映像は消去されてしまったのではないかと思われました。 貴重な映像は、幻の映像となって、永遠に失われてしまった──と思われたのです。

発見された マスターテープ
黒澤明が88歳でこの世を去った1998年。ふだん顔を合わせることのない関係者たちが偲ぶ会に集いました。昔話におよび、河村光彦はマスターテープの話題を出してみました。
すると、マスターテープが関連会社の倉庫に保管されていることを知っていた人物がいたのです。 失われたと思われていた映像が残されていたのです!
この時発見されたのは、全体の3分の1にあたる150本50時間分のテープでした。後年、残り300本100時間分のテープも同じ倉庫の奥からみつかり、全巻が発見されました。
河村光彦は収録内容を確認するためテープを再生してみました。すでに使用されなくなった業務用規格のビデオです。再生機器じたいがほとんど残っておらず、コンディションの良好な機器は、アジアでは日本のごく一部のスタジオに残されているだけです。
業務用スタジオの利用には一時間いくらといった費用もかかるため、マスターテープから一部分のみを民生用S-VHSビデオにコピーするのが精いっぱいでした。 できることは限られ、映像の活用や公開など具体的な話はほとんど進まぬまま時間だけが過ぎていきました。

経年経年劣化が進行する マスターテープ
撮影から35年近く経過するなかで、テープは湿気による固着が発生しそのままでは再生できなかったり、一部にはカビが発生したものもあります。このまま放置すれば劣化が進行し、貴重な映像が永久に失われてしまう恐れがあります。
さいわい近年では、技術の進展によりビデオ映像の保存環境が整ってきました。ビデオ映像をデジタルデータに変換し、パソコンでも再生できる動画ファイルとして保存することが一般化しています。
今ここでマスターテープの映像をデジタルデータに変換し保存しておけば、劣化は防げます。仮に今後、文化・教育機関などから映像利用の提案がなされた際にも、デジタルデータ化されていれば再生が容易で編集などの活用も可能です。
また、国立映画アーカイブ(旧東京近代美術館フィルムセンタ) では映画フィルムの保管に取り組んでおり、そういった公的機関 な どに適切な環境下で 保管して いただければ 貴重な 映像を後世に 末永 く伝えることができます。
今回、クラウドファンディングを通じて皆さんに協力をお願いする理由は、まさにそこにあります。 貴重なビデオ映像をデジタルデータとして後世に残すために、あなたの力を貸してください。

映像 の保存 方法について
以下の計画を実施し、映像を保存します。
1. マスターテープの一部は経年劣化(テープの固着やカビ発生など)が進行しつつあるためメンテナンス作業やクリーニングを実施します(専門業者に依頼)
2. マスターテープを業務用機器で再生し、デジタルデータに変換して動画ファイルとして保存します(専門業者に依頼)
3. 変換作業が終了した動画ファイルをバックアップのため複数の電子メディア(長期保存用磁気テープやハードディスク)にデジタル保存します。
4. 動画ファイルを納めた電子メディアを国立映画アーカイブ(旧東京国立近代美術館フィルムセンター) などの公的機関に寄贈し、適切な環境下での保管を依頼します(調整中)。
5. 電子メディア一式は当プロジェクトでも保管し、収録内容の確認・検証作業をおこないインデックス(目次)づくりを実施します。
手作業によるメンテナンス作業と、450本におよぶマスターテープの再生・デジタルデータ化・電子メディアへの保存といった一連の費用を合わせると、専門業者による見積もり額は2,500万円と高額です。付帯作業まで含めると3,000万円の費用がかかります。
今回、クラウドファンディングにより皆様に協力をお願いするわけですが、最初から大きすぎる目標を掲げるのは困難と判断し、まずは第一期作業分として全体の3分の1、マスターテープ150本50時間分のデジタルデータ化とインデックスづくりを目指します。
150本分の目標額を達成できなかった場合は、重要度が高いと思われるマスターテープから着手し、可能な範囲で作業を進めます。
目標額以上の賛同をいただいた場合には、150本分を超えて1本でも多くのデジタルデータ化をおこない、さらに可能であれば文化・教育機関等での活用のための準備作業も進めたいと考えます。

プロジェクトリーダーからのご挨拶
あらためまして、こんにちは。 「幻のビデオ映像保存プロジェクト」プロジェクトリーダーの河村光彦です。
35年前のことです。 1984年当時、まだ20代であった私たちは、黒澤明監督の27本目の作品であり、最後の時代劇となった『乱』のメイキングビデオ撮影を許可されました。 アマチュアの映画青年だった私たちにとっては、本物の映画、しかも黒澤組への参加を許されたのは、まさに驚きであり、望外の喜びでした。
姫路城や熊本城(いずれも平成の大修理や熊本地震以前で現在とは姿が異なる)、真夏の大分、雪の舞う冬の富士山など、各地でおこなわれたロケに同行し、撮影現場で指揮を執る黒澤明監督の姿と、映画制作の進行状況をリアルタイムでビデオに納めていきました。
映像は90分間のビデオ作品にまとめられましたが、使用されなかった残り99パーセント・150時間近いマスターテープの中には、貴重な映像が眠ったままです。
一時は廃棄されたと思われていたマスターテープはさいわいにも保管されていましたが、業務用の専門スタジオでしか再生できず、経年劣化も進行しつつあり、収録内容の確認さえ困難な状況になりつつあります。
今ここで、マスターテープの映像をデジタルデータとして保管しておかなければ、貴重な映像が永遠に失われてしまいます。
黒澤明監督にいただいた機会がきっかけとなり、私たちの幾人かは、その後プロとして映画や映像の世界に足を踏み入れました。その恩返しもできぬまま、黒澤明監督は帰らぬ人となりました。
マスターテープの映像をデジタルデータとして保存することで、日本が世界に誇る巨匠・黒澤明監督の仕事ぶりと、映画づくりの実態を後世に伝え、その恩返しができればと考えています。
貴重な映像の保存のために、ぜひあなたの力をお貸しください。
(以上)
お問い合わせ: 04-2006-6577
tokyowebtv@msh.biglobe.ne.jp

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