『乱』秀虎(仲代達矢)が家督を子に譲ると宣言。長回しワンカットで撮影したシーンのインサート用抜き撮り場面。カメラは望遠レンズ。

10分を超えるシーンの撮影が、長回しワンテイクとここで紹介するインサート用アップの抜き撮りで撮影完了するのだから効率は抜群に良い。
更に助監督が仕切らなくても、黒澤監督自身が撮影の段取りを説明しリーダーシップを取るから撮影はどんどん進む。
的確な演技指導とOKの判断も明確。
早撮りの黒澤明監督流マルチカム撮影システムといって良いだろう。



『乱』これぞ黒澤映画の醍醐味!
芝居に厚みが出るマルチカム撮影の秘技だ。
秀虎と三郎の決別が決定的になる。

所謂カット割りとは違う。
5台6台使ってスイッチング編集しながら撮影するテレビドラマのマルチカムとも違う黒澤方式。
『天国と地獄』の前半もこの方式で無駄のないアップが長回しのカットにインサートされた。



『乱』テイク12まで続いてようやくOKが出る。
午後場所を移動して夕景狙いで藤巻(植木等)が三郎(隆大介)と丹後(油井昌由樹)を追うシーンのリハーサル

OKの後仲代達矢(秀虎)に「こういうの一遍やった後やりにくかったでしょう。全部使うわけじゃないですけど」と黒澤監督が声をかけて労う。
実に優しい。

植木等さん(藤巻)の芝居に黒澤監督は終始ご満悦、満面の笑みで演技指導。


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